Boiler Efficiency & Fuel Consumption
ボイラ効率と燃料消費量について
カタログ値の燃料消費量による試算から、燃料費削減予測の⼀例。下記の通りとなっており、⼤幅な燃料費削減が期待できます。
EH-750・ES-750型 | ボイラ効率85% |
---|---|
SU-750ZH・AI-ZH・SI-VH型 | ボイラ効率90% |
SU-750ZS・AI-ZS・SI-VS型 | ボイラ効率95% |
EH-1000・ES-1000型 | ボイラ効率85% |
---|---|
AI-1000ZH・SU-ZH・SI-VH型 | ボイラ効率90% |
AI-1000ZS・SU-ZS・SI-VS型 | ボイラ効率95% |
試算の詳細は下記のファイルを御覧ください。
Key Points for Reducing Fuel Costs
燃料費削減の要点
蒸気⽌弁、減圧弁、スチームトラップ、電磁弁等の初期の漏れ故障は、修理でき⼜消耗品です。蒸気漏れ、各機器の劣化は、初期であれば修理費⽤も軽微です。
蒸気ボイラ各燃料発⽣熱量単価⽐較表 (10,000kcal当たりの価格)
※各燃料は総発熱量にて計算、各数値は試験成績表にて御確認下さい。
※燃料価格は使⽤量、受⼊れ設備、地域により変動多⼤です。
- 灯油
- 46.43MJ/kg×238.9kcal=11,092kcal/kg ×0.80=8,769kcal/L
80~90円/L
80~90 /8769×10000
∴ 10000kcal=91.23~102.63円
- A重油
- 45.47MJ/kg×238.9kcal=10,863kcal/kg ×0.86=9,342kcal/L
70~80円/L
70~80 /9342×10000
∴ 10000kcal=74.93~85.63円
- 都市ガス(13A)注1
- 45.11MJ/m3×238.9kcal =10,777kcal/m3
280円/m3
280 /10777×10000
∴ 10000kcal=259.18円
- プロパンガス(LPG)注1
- 104.1MJ/m3×238.9kcal =24,869kcal/m3
660円/m3
660 /24869×10000
∴ 10000kcal=265.39円
※注1・・・詳細は各ガス会社にご確認下さい。
蒸気ボイラの燃料損失について
❶蒸気漏れによる損失
●条件・・・蒸気圧0.4Mpaまたは0.7Mpa(ゲージ圧⼒)の飽和蒸気が2mmの⽳から1⽇8時間1ヶ⽉25⽇に流出する蒸気量
Gm=D2×4.0×蒸気の絶対圧⼒
(P1+0.101325)
Gm = 最大流出量kg/hr|P1 = 蒸気圧力Mpa(ゲージ圧)|D = 穴の径
- 0.4Mpaの場合
- Gm=22×4.0×(0.4+0.101325) =8.0212kg/hr
∴1時間におよそ8.0212kgの蒸気が漏れている
- 0.7Mpaの場合
- Gm=22×4.0×(0.7+0.101325) =12.8212kg/hr
∴1時間におよそ12.8212kgの蒸気が漏れている
1ヶ⽉間(8時間25⽇稼働)の下記条件での漏れによる損失を燃料消費量に換算
●条件・・・蒸気圧0.4Mpaまたは0.7Mpa(ゲージ圧⼒)の飽和蒸気が2mmの⽳から1⽇8時間1ヶ⽉25⽇に流出する蒸気量
※1MJ=1000KJ=238.85kcal
※0.4Mpaの飽和蒸気エンタルピー=656.28kcal/kg(=2747.7kJ/kg)
※0.7Mpaの飽和蒸気エンタルピー=661.01kcal/kg(=2767.5kJ/kg)
蒸気消費量(L)=G×ι“/He×(η÷100)×α×hr
G = 蒸気排出量kg/hr|ι“ = 噴出蒸気エンタルピー(全熱)kcal/kg|hr = 月間運転時間|he = 燃料の低発熱量kcal/kg|η = ボイラ効率%
- 0.4Mpaの場合
- L=8.0212×656.28/10,240×0.75×0.8486×8×25≒161.5L
- 0.7Mpaの場合
- L=12.8212×661.01/10,240×0.75×0.8486×8×25≒260.1L
2mmの穴からの蒸気漏れ | 燃料消費量 | 1ヶ月1ヶ所当たり(円) A重油@100円の場合 |
---|---|---|
蒸気圧力0.4Mpa | ≒161.5L | ≒16,150円/月 |
蒸気圧力0.7Mpa | ≒260.1L | ≒26,010円/月 |
❷保温(20m/mグラスウール⻲甲⾦網仕上)未施⼯の損失
●条件・・・0.4Mpaの飽和蒸気で外気温15℃無⾵状態
配管口径 | 燃料消費量 | 1ヶ月1ヶ所当たり(円) A重油@100円の場合 |
---|---|---|
20A | ≒19L/月/10m | ≒1,900円/月 |
25A | ≒25 | ≒2,500円/月 |
32A | ≒32 | ≒3,200円/月 |
40A | ≒38 | ≒3,800円/月 |
50A | ≒50 | ≒5,000円/月 |
65A | ≒66 | ≒6,600円/月 |
※ボイラ効率75%と仮定し、10m⻑さの各配管⼝径別の1ヶ⽉25⽇・8時間での保温未施⼯配管を施⼯した場合の燃料消費量
❸無駄な配管による放熱損失(使⽤していない蒸気配管に通気している)
●条件・・・上記同様で保温(20m/mグラスウール⻲甲⾦網仕上)施⼯
配管口径 | 燃料消費量 | 1ヶ月配管10m当たり(円) A重油@100円の場合 |
---|---|---|
20A | ≒10L/月/10m | ≒1,000円/月 |
25A | ≒11 | ≒1,100円/月 |
32A | ≒13 | ≒1,300円/月 |
40A | ≒14 | ≒1,400円/月 |
50A | ≒15 | ≒1,500円/月 |
65A | ≒16 | ≒1,600円/月 |
●条件・・・上記同様で保温未施工、裸管の場合
配管口径 | 燃料消費量 | 1ヶ月配管10m当たり(円) A重油@100円の場合 |
---|---|---|
20A | ≒29 L/月/10m | ≒2,900円/月 |
25A | ≒36 | ≒3,600円/月 |
32A | ≒45 | ≒4,500円/月 |
40A | ≒52 | ≒5,200円/月 |
50A | ≒65 | ≒6,500円/月 |
65A | ≒82 | ≒8,200円/月 |
※ボイラ効率75%と仮定し、10m⻑さの各配管⼝径別の1ヶ⽉25⽇・8時間での保温未施⼯配管を施⼯した場合の燃料消費量
❹ボイラ効率差による損失
η=W(ι’-ι”)/F0・He・α
η = ボイラ効率|W = 蒸発量kg/hr|ι’ = 蒸気圧エンタルピー(全熱)kcal/kg|ι” = 給水エンタルピー(全熱)kcal/kg|F0 = 給油量L/hr |he = 燃料の低発熱量kcal/kg、灯油 = 10,400kcal/kg、A重油 = 10,200kcal/kg|α = 比重/灯油 = 0.7897、A重油 = 0.8795
上記計算式は正確な燃料消費量、給⽔量と温度、ブロー量、発⽣蒸気圧⼒必要です。
排ガス温度にてのボイラ効率測定(試運転時の排ガス温度280度にてボイラ効率85%)ですので、この温度にて推定下さい。
ボイラ効率が5%低下すると5%燃費増⼤となります。
ボイラ効率の悪化によって、経年劣化もしくは故障となってしまいます。